<徒然なる弁護士日記>
平成12年8月の日記


平成12年8月30日(水)  民事再生プロジェクト

 和議法が廃止されて、今年から民事再生法が施行されている。和議法の新立法という位置づけではあるが、ミニ会社更生法的な側面を持ち、会社更生法よりも柔軟な運用が可能であるため、企業再建に大きな期待がなされている法律だ。そごうデパートも会社更生法ではなく民事再生法による手続によったことが記憶に新しい。

 当事務所でも、この民事再生法による会社再生の申立案件の相談を受けることがあるが、再生計画が上手く立案できなければ破産と言うことになるから、早い段階でこの見極めをしなくてはならない。法律の知識だけでなく、経営や経理の知識も総動員させなくてはならず、かつ迅速・密行的に行わなくてはならない点で、ハードな弁護士業務である。機動性という点で、私一人で対応できない場合もあるので、信頼するに足る友人の弁護士と共同受任することもある。プロジェクト性の高い法律問題である。

平成12年8月25日(金)  企業研修

 今週は、下の日記から間があいていることからご想像がつくと思うが、HPのメンテをしている閑もないほど忙しかった。毎日、法廷と相談・打ち合わせの繰り返し。一時間置きに何らかのアポイントメントが入っているという具合。

 そんな週末、恒例の、某企業での社内研修講師として、今日・明日と招聘されて講義を行った。題して「法律の基礎」。一日の就業時間をフルに使っての研修で、聞く方もしゃべる方もくたびれると思うが、基本的に私の話は、本題4割・雑談6割なので、堅苦しい講義ではない。
 特に、法学部の学生や司法試験受験生対象ではないのだから、おもしろおかしく法律の基礎が学べればそれで大成功なわけだ。したがって、雑談、といっても法律に絡む雑談なわけだが、こういったものを多く交えてお話しをすることになる。
 対象が管理職向けと言うこともあって、実務的な話にも真剣についてきていただいて、とりあえずは成功といえるのではないだろうか。
 このHPも講義中ご紹介したので、或いは、この日記をご覧になっている受講生の方もい

平成12年8月21日(月)  お盆休みのぶり返し

 先週は、お盆ウィークで、仕事をしていたとはいえのんびりさせてもらったが、今週は、そのぶり返しか、すこぶる忙しい。

 法廷はそれほど入っていないのだが、法律相談や打ち合わせのアポイントメントが次々入って、休む間もない。起案すべき書類も山積していて、これらを面談の合間にサクサクと仕上げてゆく。これだけ忙しいと充実感があって、かえって仕事もはかどる。もっと仕事ができる感じのところで、今日は9時にお開き。行きつけの小料理屋に行って、常連さん達や女将とくだらない話をしつつ、千鳥足で帰宅。

平成12年8月18日(金)  法友全期会夏期合宿

 弁護士会の派閥連合の一つである「法友全期会」の夏期合宿が、今日明日と、湯河原で開催された。

 私は、この合宿のテーマの一つである「弁護士広告とインターネット」について、講師として呼ばれたため参加した。
 法友全期会とは、法友会の若手だけで構成された組織である。法友会というのは、東京弁護士会にある3大派閥連合の一つで、最大派閥連合でもある(他に、親和会、期成会などがある。)。私がことし執行部を務めている春秋会は、正確に言えば、この法友会8部という位置づけであり、春秋会であるとか法曹同志会であるとかこういった狭い意味での派閥が11か部連合して組織されたのが法友会である。法友会は、東京弁護士会の会内派閥連合ではあるが、千人単位で所属会員がいるので、地方の弁護士会全体より巨大である。このため、弁護士会での発言力も政策策定力も高く、東京弁護士会や日弁連に対する影響力も大きい。ちなみに先代の日弁連会長は、この法友会出身。今の東弁会長も法友会。定期的に弁護士会の役職者を輩出している。
 ちなみに今までにもこの日記で繰り返しお話ししてきたが、派閥に所属するかどうかは各人の自由であるが、弁護士の多くがどこかに所属している。所属しているからと言って、別に何の利益になるわけでもなく、ただ弁護士の知人が増えるというメリットがあるだけ。逆に、タダ働きの会務依頼が確実に増えるから、時間やお金の面を考えればデメリットの方が多い。それでも派閥に所属していろいろやっている弁護士が多いのは、大学のサークル的な感覚と理解してもらえばいいだろう。要するに、なんだかわからんが楽しいのである(笑)。

平成12年8月17日(木)  司法書士事務所で不動産決済

 先日、東京地裁で和解解決したある不動産競売絡みの事件で、今日、不動産を相手方から買い取るための移転登記及び代金決済の手続を、知り合いの司法書士事務所で行った。

 この司法書士は、私が以前勤務していた事務所で知り合って以来のおつきあいで、一緒に事務所旅行で何度も海外に行くなどした間柄。司法書士としての、いや、法律家としてのレベルが非常に高く、人柄もいいので、現在もおつきあいさせていただいている。
 弁護士は、法律事務の総合職ではあるが、それでも、司法書士や税理士などの専門職の補佐は必須であることが多く、大抵の弁護士が、司法書士や税理士の知り合いの何人かはいるはずである。8月11日の日記で書いた知り合いの弁護士のところには、そもそもスタッフとして司法書士資格を有している方がいらっしゃるくらいだ。

平成12年8月14日(月)  お盆休み

 世間はお盆休みのウィークである。

 しかし、私の事務所は、事務所としては一応お休みにするものの、私自身は、毎日ぽろぽろと事件の予定が入っていて、まとまったお休みはとれない。せいぜい午前中仕事して午後をお休みにするとか、その程度である。
 今日も、刑事事件の裁判が一件あった。
 世間はお休みのせいであろうか、大した事件でもないのに、傍聴席はほぼ満席。中学生くらいの親子連れもいたりして、さしずめ夏休みの課外学習のようである。
 被告人としては、いつもと違って、見物客が多くて落ち着かなかったに違いない。

平成12年8月11日(金)  ある弁護士とそのスタッフと

 かねてより弁護士会で親しくおつきあいをさせていただいているある弁護士とそのスタッフ3名を交えて赤坂で食事会をした。

 法律事務所にとって、スタッフがいかに重要な存在であるかという点につき、見解を同じくしている方であるため、初めてお目にかかった3名のスタッフもみな聡明であった。さすがである。

平成12年8月10日(木)  カラープリンタ購入

 毎年、夏冬の挨拶状は、自前のカラープリンタで印刷して送付することにしている。今年の残暑見舞いも、昨日、漸く印刷しようかと思ったら、どうやらプリンタの機械的故障らしく印刷ができない。

 
新規購入した、静かで速くて驚きのEPSON PM820C(左)
いきなり何の前触れもなく機械故障してしまった、Canon BJC700(右)

 そこで、新しくカラープリンタを購入することにした。事務所のレーザープリンタがエプソン製であるため、新規購入するものも同メーカーにすることにした。本当は安くなってきたカラーレーザーを買おうかと思ったのだが、それでも未だ30万円近くするし、そもそも狭い事務所で置き場所に困りそうなので、やむなくインクジェットプリンタにすることにした。
 しかして購入したのが、EPSONのPM820Cである。
 A4カラーインクジェットの最高峰であるにもかかわらず、これが安い。4万円弱の実売価格である。実際に動かしてみると、まず驚くのが音の静けさ。印刷しているのかどうかわからないくらい、印刷時の機械音が殆どしない。これはレーザープリンタより優れている。
 それから、謳い文句どおりに高画質印刷で相当に速い。もちろん、レーザープリンタのスピードには到底及ばないが、カラー部分も白黒部分も同じスピードでサクサク印刷してゆくから、一昔前のモノクロインクジェットと同じスピード感覚でカラー印刷ができてしまう。
 以前使っていたのが、それでも当時最高峰だったCanon BJC700だったのだが、これは確かに高画質ではあったが、高画質モードだと印字速度がすこぶる遅かった。しかも印刷時の機械音が甚だしい。

 
買ったばかりのカラープリンタで早速完成した今年の残暑見舞い(左)
ネットワーク接続して毎日酷使している業務用のレーザプリンタEPSON LP8300(右)

 安さといい、静音性といい、スピードといい、最近のインクジェットプリンタの進歩には目を見張るものがある。これなら毎年買い換えるべきかなとも思ったり。

平成12年8月8日(火)  久しぶりに親しい弁護士達と

 かつて東京弁護士会のホームページを立ち上げた仲間(といっても先輩達)で、その弁護士としての方向性に共感を覚えている二人の弁護士と久しぶりに会って食事をした。

 お一方は税法分野では極めて著名な方、もうお一方は世間の耳目を集める大企業の倒産事件に度々関与されている方。
 久しぶりにお話しをしても、かつてと同じお考えをお持ちで、しかもより一層バージョンアップされているところなど、大変に楽しませてもらった。私自身は、両先生の足下に及びたいともがいている若輩であるが、こうして対等にお話しをさせていただけるのも、弁護士業界のリベラルなところで、有り難いものである。

平成12年8月7日(月)  事務職員(スタッフ)面談

 今日は、私とスタッフとで個別面談を行った。

 一般企業では行われていることとの、佐藤秘書の示唆に基づいて、スタッフ3人とそれぞれ30分づつ個別に面談した。
 1年間業務をやってきて、事務所に対する意見や自分に対する意見を述べてもらい、私の方でそれをコメントしたり示唆したりするという内容。

 なるほどという指摘があったり、猛省を促したり(促されたり)という場面があったりで、入れ替わり立ち替わり面談する私としてはくたびれたが、有意義だったと思う。
 こういうスタッフとの建設的コミュニケーションは今後も定期的に続けてゆきたいところ。

 ちなみに、普段はこの手のことは何もやっていないわけではなく、うちの事務所は、お昼ご飯は事務所で弁当を取るなりして全員で食べることにしているので、毎日、昼時にざっくばらんなミーティングを行ってはいる。
 しかし、その場では、全員が顔を揃えているので、個別に二人だけで話をするということも重要であると認識した次第。

平成12年8月5日(土)  このところ

 このところ自宅でくだらない娯楽を見つけてしまって、夜遅く仕事を終えて帰宅してから、殆ど明け方まで遊んでいることがある。今日も、土曜日だったので、ますます絶好調で殆ど翌日昼近くまで遊んでしまった。


私が今凝っているくだらないお遊びのヒントである。
この一枚のディスクからそれが何かわかったらたいしたものだ(笑)。

 お読みの方は何がそんなに私の琴線に触れたのか気になるだろうが、それは恥ずかしくて言えない(笑)。

平成12年8月3日(水)  税理士からの紹介

 昨日に引き続き、今日も午後から夕方まで、1時間毎に来客スケジュールでいっぱいである。

 そのひとつに、懇意にしている税理士の先生からの紹介案件があった。内容をここで書くことはできないが、このような隣接業種の先生方から紹介や相談を受けるケースというのは私に限らず多い。もちろん、税務相談などがあれば、逆にこちらから税理士や会計士を紹介するということもある。
 弁護士は医者のように内科とか外科のように分化していないものの、税務相談なら税理士、特許申請なら弁理士、登記申請なら司法書士という具合に、大抵の弁護士が知り合いの先生を何人か知っていて、紹介したり依頼することがある。もちろん紹介してもされても紹介料的なものの授受はしないが(してはならない決まりになっている)、やはり普段から懇意にしている先生方からの紹介であれば、こちら側にしてみても、紹介される側にしてみても、安心して事件を受任し、任せることができることは確か。
 私は、紹介者がなければ受任しないというスタンスはとっていないが、弁護士によっては信頼関係の事前確保の観点から、然るべき紹介者がいなければ事件依頼を受けないという人も結構いるようだ。市民にとってアクセスしやすい法律事務所を目指すとすれば、医者と同様、門戸を広く開かなければならないと思っているが、このことと、依頼者との信頼関係の確保との調和を配慮する必要も生ずるのである。

 

平成12年8月2日(水)  開所1周年!

 事務所開所1周年記念日である。

事務局でスタッフと打ち合わせ中の弁護士

 昨年のこの日、当事務所を開所して、あっと言う間に1年が過ぎた。
 事務職員も増え、事件もヴァリエーションに富んだ依頼が間断なく続き、リーガルサービスの一端を1年間無事担えたということは、全く以てお陰様のことである。
 特に、私を日々サポートしてくれているスタッフの皆さんにはよく頑張ってくれていると大きな感謝をしたい。

 この日、ちょうど事務所からほど近い神宮外苑で花火大会が開催された。あいにく事務所の中から花火を見ることはできないのだが(事務所のフロアーは2階なので、林立するビル群に遮られてしまう)、ボンボンと響く花火の音を聞きながら、寿司をつまみ酒を飲みつつスタッフと共に1周年を祝う。

 

平成12年8月1日(水)  日本クレジットカウンセリング協会

 この日記でも度々紹介しているが、昨年より、財団法人日本クレジットカウンセリング協会というところで週に1回執務している。

 
東京の新宿御苑に所在している。
この写真は、入口。

 この協会は、多重債務者のための救済機関として、日弁連・通産省・業界団体などによって昭和60年代に設立された唯一の公益法人で、弁護士会から推薦を受けて派遣された20名の弁護士(カウンセラー)と、通産省認定の資格である消費生活アドバイザーの有資格者である女性達などで構成されている。
 債務整理を行うと称する団体は巷に暗躍しているが、それらは殆どが違法業者(非弁業者)と言って過言ではない(一部、公式に認められているものもあるが。)。特に、債務を一本化するとか、弁護士を紹介するとか謳っているところは絶対に依頼することは避けたい。弁護士自身も、弁護士会のブラックリストに載っているおそれがある。

 この点東京では、この日本クレジットカウンセリング協会がもっとも権威のある団体である。カウンセラーや理事などには、債務整理分野では業界をリードする蒼々たる弁護士達が関与し、日弁連などと定期的に意見交換しながら業務を進めている。

 
入口を入って受付の様子(左)。要予約なので、飛び込みは不可。
受付を入って消費生活アドバイザーが執務する事務局(右)
この奥に弁護士カウンセラーが執務する机がある。
弁護士はいつも2名が常駐している。

 この協会では、3年以内に完済が可能と見込まれる多重債務者に対して、弁護士と消費生活アドバイザーとでカウンセリングを行いながら、弁護士会統一基準(利息制限法引き直しによる残元本再計算&将来利息免除)を厳守して業者との和解をする。

 破産申立や完済までに3年を越えそうな債務者は、弁護士会の法律相談センターを紹介するだけで、この協会で事件処理することはできないが、多重債務早期の人にとっては、格好の債務整理機関である。
 ちなみに、公益財団法人であるから、相談及び事件処理に関する費用は、一切無料。弁護士費用の心配は無用だ。
 ただし、弁護士は代理人として受任するわけではなく、あくまでもカウンセラー・アドバイザー的立場であるから、全部お任せという事件処理にはならない。依頼者が自分で債務整理をしてゆく補助的機関と考えていただきたい。

 なお定期的面談が原則なので、東京近郊在住の人しか現実的には利用困難と思うが、条件さえ合えば、ここが債務整理機関としてはベストである。要面談予約。

財団法人日本クレジットカウンセリング協会(東京・新宿)
電話:03−3226−0121


 

<東京弁護士会所属>
弁護士 小 川 義 龍
<第一東京弁護士会所属>
弁護士 遠 藤 幸 子

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小川綜合法律事務所

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