法曹人口増員なのか弁護士増員なのか - 法律相談なら弁護士、小川綜合法律事務所へ

法律相談なら弁護士、小川綜合法律事務所へ

 弁護士ブログ・事務局ブログも連載中

法曹人口増員なのか弁護士増員なのか



ロースクール制度が発足して新司法試験が実施されて3年度目になっている。
司法試験合格者は、ついこのあいだまで500人だったのが、間もなく3000人にまでなろうとしている。 言うまでもなく、司法試験合格者は、1年間の司法修習(研修)を経て法曹三者のいずれかになる資格を得る。この法曹三者とは、弁護士、裁判官、検察官である。

ところで、今年の裁判官の採用人数が発表された。

 24人だそうである。

現在、新司法試験と旧司法試験とが併存している状況なので、この24人とは旧司法試験組の609人の中からの24人だ。しかし割合としてみたら4%弱に過ぎない。まだ発表されていないが、検察官の採用も似たような数ではなかろうか。 ともかく多く見積もっても、裁判官と検察官の採用は併せて10%に満たない。
裁判官も検察官も採用枠が決まっているとのことなので(彼らの言い分としては国家予算には限りがあるとかなんとか抜かしている)、裁判官や検察官には誰でもなれるわけではない。

さてそうすると残りの90%以上はどうなるのか。

 全員、弁護士になるわけだ。

本当は裁判官や検察官をやりたかったのに、やむをえず弁護士にしかなれないものも出てくる。特に、年齢的に高かったりすると(例えば40歳以上とか)、就職を希望しても、まあ無理だからと裁判所や検察庁から事前に肩たたきにあうという実態がある。

結局、裁判官や検察官は殆ど増えないのに、弁護士ばかり増えてゆくというのが今の状況だ。

この状況に対して、マスメディアは【弁護士増員】に賛成とか反対という論調で挑んでくる。弁護士会が、弁護士増員に対してちょいとばかり憂慮を示そうものなら、弁護士のワガママ、業界エゴと指弾する。 しかしちょっと待ってほしい。もともとこの増員問題は、決して弁護士増員問題ではない。

 【法曹人口増員】問題だったはずだ。

なのに裁判官や検察官を増やそうという努力を国は殆どせず、結局、弁護士だけが増えてゆくこの異常さ。均等の割合で増やしてゆくべきではないのか。

マスメディアの諸君には、法曹人口増員問題であったことを思い出して頂き、裁判官や検察官がなぜ弁護士ほどに増えないのか、ここをもっと突いていってほしい。国家予算の問題だと彼らが強弁するのであれば、予算をつけなさいと政治家に物申してほしい。

裁判は相変わらず概ね1ヶ月おきにしか期日が入らない。私は連日裁判して1週間で判決まで出てしまうので大歓迎なのだが(国民こぞって大歓迎のはずだ)、それを希望しても、裁判官は数が少なくて忙しすぎるから無理らしい。

そして、知人の裁判官や検察官と話をすると「いやあ、弁護士さんたちは増員問題で大変だねぇ」と人ごとのような事を抜かす。

 ヲイ!!