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控訴事件


●何を基準にして算定するか?


「経済的利益」というものを基準にして算定します。
この経済的利益とは、たとえば、1000万円の金銭請求事件であれば、この1000万円(訴額ともいいます)のことです。請求される側であっても同じことです。また土地の場合は、固定資産評価であるとか時価を基準にして経済的利益を定めます。どうしてもお金に引きなおせない算定不能なケースの場合は、800万円を経済的利益にすることになっています。
この経済的利益に対して、以下のとおり、一定率を掛け合わせた金額が標準報酬ということになります。 
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●この基準からどうやって報酬を算定するのか?


経済的利益に応じて、報酬規定に定められた割合を掛けたものを着手金、報酬金の標準額としています。 この割合は、旧報酬規定によれば、

<着手金>
   300万円以下の場合             8%
   300万円を超え3000万円以下の場合  5% +   9万円
   3000万円を超え3億円以下の場合    3% +  69万円
   3億円以上の場合               2% + 369万円
<報酬金>
   300万円以下の場合            16%
   300万円を超え3000万円以下の場合 10% +  18万円
   3000万円を超え3億円以下の場合    6% + 138万円
   3億円以上の場合               4% + 738万円
 と規定されていました。

でも、この標準報酬どおりに請求される先生は多くないんじゃないでしょうか。余裕のある個人や会社ならともかく、一般の人は、なかなかこれだけの高額はいっぺんに用意できないでしょう。報酬規定が撤廃された現在は、別の合理的な報酬計算方法を工夫されつつある弁護士が多くなってくると思います。
ですから、着手金は低廉にする代わりに、成功報酬は規定どおり頂戴するとか、着手金は一律30万円から100万円の範囲内で事件の難易度に応じて協議した上で決めるというやりかたにしている先生も多くなってくるはずです。
いずれにしても、予め示された報酬額が用意できそうになければ、金額や支払方法について、ざっくばらんにお話されて構わないと思います。
ただ、報酬はそれなりに事件の難易度や事務所としての手間を考えての上のことですので、各弁護士ごとに考え方に微妙な違いがあるのは致し方ないところです。報酬が高いから良い仕事をするとか、安いからいいかげんな仕事しかしないとか、こういう因果関係もありません。
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●弁護士費用、勝ったら相手に請求できるのか


弁護士報酬は、裁判に勝ったら相手に請求できるかというと、それはできません。一部の訴訟(交通事故事件や複雑な事件)では、訴額の一割を弁護士報酬として上乗せして訴えを起こすことがありますが、これも当然に相手に請求できるという前提でやっているわけではありません。
したがって、弁護士報酬は、勝っても負けても自己負担というつもりで考えておかなければなりません。なお、裁判の申立て費用の実費だけは(貼用印紙代など)、勝訴判決を得られれば相手に請求できます。
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●被告事件の報酬


被告として訴えられた場合、全面勝訴しても、被告側としては払わなくていいものを払わなくてよくなったという当然の結果が出るだけで、何も得るものがありません。しかしこの場合でも、着手金だけでなく報酬金は全額請求できることになります(原告の請求額を払わなくて良くなった分だけ経済的利益とみなします)。
その弁護士が応訴したからこそ払わなくてよくなったわけですから、結果として経済的に何も得られなかったとしても、やはり報酬金は発生します。被告事件の場合は、終わってみると、弁護士がいてもいなくても同じだったかのように錯覚される方もいらっしゃるようですが、是非、弁護士の努力を評価してもらいたいと思います。
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●ざっくばらんに、幾らなんだい!?


といわれても、一般論としては、あくまでも弁護士ごとに個別に決めた報酬基準によるとしか言いようがないんです。
・・・が、しかし、何人かの弁護士同士で話したところ、相談を受けた時点でのおおよその見通しによって、事件を「平易」、「普通」、「困難」、「特殊」と4分類して、着手金をそれぞれ「30万円」、「50万円」、「70万円」、「100万円超」という風に固定化してしまっている人もいます。
私の事務所も暫定的にこれに準じた形にしていますが、なんとなく着手金の相場というのは、おおよそそんなものなのかなという統計的感覚はありました。
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