〓 弁護士のための広告のススメ

弁護士 小川義龍 & Tall広告研究班 著
(株式会社トール刊)

『・・・もちろん、広告という言葉の中には営利的目的が当然に含意されているのであり、私自身、ホームページによる依頼者獲得を否定するものではありません。少なくともこの論稿は、むしろ依頼者獲得をだいぶ意識したものです。そして、新しい広告規程(案)第2条では、広告とは「顧客又は依頼者となるように誘引することを主たる目的とするものをいう」と定義されています。
 しかし、適正な弁護士情報を流通することを旨としていれば、自ずと依頼者の範囲も広がってゆくと確信するところであり、なにも依頼者獲得だけを前面に押し出して品格を下げる必要は毫もないと思いますし、すべきでもないと思います。依頼者獲得は、適正な弁護士情報を流通させたホームページに対する自然的副産物なのです。
 市民に対して適正な弁護士情報を流通させることを第一の本分として、弁護士個々人がホームページによる広告を積極的に考える。その副産物ないしご褒美として、依頼者が獲得され、弁護士としてのフィールドも広がる。・・・』(同書より抜粋)

<筆者注>
 本書を出すことには多少の躊躇を禁じ得なかった。
 なぜなら、市民の皆さんに対して申し上げるに、弁護士業界と言うところは、多分に保守的なギルドであり、広告規程施行前の今の段階では、喧々囂々議論が湧き起こる可能性があるからである。
 しかし、広告解禁の暁に、何ら無統制にホームページが広告媒体として利用されることも、私としては我慢がならなかった。法律事務所広告が、事務所の体力にものをいわせて、企業のコマーシャル化するような自由競争原理が正面から働くような事態になってしまっては、まさに弁護士会が広告を禁止してきたこれまでの趣旨に真っ向から反するように思えてならないからである。
 私の考え方は、あくまでも個人的な見解に過ぎないから、これが正解と押しつけるつもりはないが、広告解禁前の今の段階から、個々の弁護士が熟慮した上で、各弁護士ができれば情報交換連携しつつ、阿吽の呼吸をもって自己抑制の元に統制されたホームページ利用がなされることを祈念しているところなのである。
 本書と私のこのホームページが、批判と賛同のそれぞれにさらされることこそ、まさに私が真に目的とするところなのである。


 

<東京弁護士会所属>
弁護士 小 川 義 龍
<第一東京弁護士会所属>
弁護士 遠 藤 幸 子

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